BLには、BLでしか摂取できない尊さがあります。
しかし、中々手を出しにくいジャンルというのも確かです。
「BLに興味はあるけど中々手を出しにくい…。」
「BL漫画を読みたいけど、知識がないし刺激強めなやつは避けたい。」
本記事では、こんな風にBLへの一歩が踏み出せない方へ向けた”入門編にピッタリな作品”を5つ紹介いたします。
どの世界よりも濃密で純粋な彼らの愛をご堪能ください。
《この記事でわかること》
- BL初心者でも読みやすい作品5選
- 各作品の特徴・読みやすい理由
BL初心者におすすめ!入門編にピッタリな作品5選!
一口にBLと言っても作品の幅は非常に広く、たくさんのジャンルがあります。
だからこそ「初心者でも読みやすいBL作品」を見つけるのは大変!
BLに興味を持ち始めても「いきなりエロ要素が強いのはちょっと…」という方も多いでしょう。
ということで、私が厳選した”BL入門編にピッタリな作品”を5つ紹介いたします!
どれも低刺激で読みやすいものばかりなのでご安心ください。
BLをただの男同士の恋愛と思っているなら大間違い。
BLでしか描けない極上のピュアラブストーリーがそこにはあります。
ひだまりが聞こえる
聴こえなくとも感じるのは、確かな愛
本作は難聴の大学生・航平と苦学生の太一が織りなすピュアなラブストーリーです。
ストーリーの良さが評判となり実写映画化もされています。
さらに、BL漫画としては異例の150万部以上売り上げた作品でもあり、評価は間違いありません。
主人公の航平は難聴というハンデを抱えており、どこか心を塞ぎがち。
しかし、いつでもポジティブで屈託のない太一と出会うことで航平は自分自身が変わっていくのを感じます。
さらに、難聴であるはずの航平が太一の声だけは聞き取ることができるというのも大きな特徴です。
コミュニケーションが取れず、周りに誤解を与えてしまう航平。そんな航平にとって太一は一筋の光として存在しているのです。
やがてお互いにかけがえのない存在として惹かれていく様子は、まさに「尊い」の一言。
分かりやすいラブシーンや感情表現があるわけでもなく、非常に丁寧かつ繊細に2人の様子が描かれています。
ただキュンキュンするだけが愛ではありません。
相手を大切な存在として扱い、受け入れていくことこそが思いやりなのだと分からせてくれる名作です。
前述したとおりエロ要素もなく、ストーリー重視な作品なのでBL入門にはピッタリと言えます。
不器用だけどリアルな2人の愛情&友情の物語は必見です。
窮鼠はチーズの夢を見る
本当の愛は、理屈を超える。
実写映画化もされ話題になった作品です。
世間の評価も非常に高く「このBLがやばい!2010年」にて大賞を受賞しています。
優柔不断で不倫を重ねる主人公・大半と大半へ想いを寄せる後輩・今ヶ瀬が中心となった大人のラブストーリーが堪能できます。
本作のポイントは、主人公がゲイではないということです。しかし、後輩の今ヶ瀬は何度も何度も大半に想いを伝えます。
「恋愛対象が男じゃない」という大きすぎる壁を壊そうとする今ヶ瀬のピュア過ぎる気持ちに心が突き動かされること必至です。
本作のキーワードは、ずばり「本気の恋」
我々は自然と「異性が好きになる」と思いがちです。しかし本作はその概念にすら疑問を投げかけてきます。
「理屈じゃ愛は説明できない。本能のままに動くべき」
この作品を読めば、こんな考えが脳裏をよぎるでしょう。
実際に読んだ方のレビューを見ても「本当に愛することの意味を知った」などという感想が多いです。
誰に教えられたわけでもなく、自然と”恋愛の在り方”を脳内処理してしまっている読者の価値観を大きく変える一作です。
本作にはエロシーンもあります。
しかし、そのシーンに至るまでの過程が丁寧なので、BL初心者でも自然と受け入れられるでしょう。
心を揺さぶる名言もたくさん登場する本作。
愛に飢えている方、本当の愛を見たい方に勧めたい一作です。
八月の杜
夏の香りは青さの証
夏の田舎を舞台にした高校生の甘酸っぱい青春模様が描かれた作品です。
主人公・蒼太は東京から来たクールな転校生・乃亜のことが何故か気になります。
ある日、蒼太が上級生に絡まれた乃亜を助けたことから2人の距離感は一気に縮まることに。
そこで蒼太は、自分の乃亜に対する気持ちが「恋」だということに気付くのです。
海辺の田舎を舞台にしていることもあり、作品全体に流れる空気はゆったりとしています。
高校生特有の甘酸っぱさを感じさせる場面が多く、不快感のある描写が少ないです。
物語が進むに連れて衝撃的な展開も待ち受けていますが、それを大袈裟に表現することなく、良い意味で淡々と描いているのが読みやすさの理由かもしれません。
漫画販売サイトでも軒並み高評価を得ています。
また、単行本に付いている読み切り作品「ホリゾン・ブルー」も傑作と名高い名作です。
何でもない日常こそが幸せであり、美しいのだと感じさせてくれるおすすめの一作です。
一巻で終わるので「自分に合わない作品は集めたくない」という方でもご安心ください。
いとしの猫っ毛
ほのぼのドタバタBLコメディ
主人公・恵は天然が目立つ北海道出身の男の子。
恵は恋人のみいに会うため上京し「またたび荘」で生活をすることになります。
またたび荘に住む個性的な住人たちと繰り広げる「ほのぼの&ラブ」な物語が楽しめる作品です。
この作品が「BL入門編にピッタリな理由」は、とにかく全編通して優しい雰囲気に包まれているからです。
コメディ要素も強いので「今からBLを読むぞ!」と意気込む必要がありません。
単純に面白い漫画を読むという感覚で問題ないです。
作者の雲田はるこさんは『昭和元禄落語心中』『舟を編む』など多数の人気作品を手掛け、漫画賞もたくさん受賞した経験があります。
まさに”間違いない作者が作った間違いないBL”というわけです。
読んでいて思わず恵とみいのことを応援してしまう不思議な気持ちをぜひ味わってみてください。
テンポよく話が進むので、読み終えるまでもあっという間です。
同級生
あまりに美しく、あまりに儚い。
高校二年生の夏、草壁光は合唱練習をサボる佐条利人を発見します。
いわゆるヤンキー風味の佐条に対して不快感を覚える草壁ですが、佐条が”合唱練習をサボる理由”を知ってから二人の距離は一気に縮まっていくことに。
同級生の男子同士が惹かれ合うというのは、王道と言える展開です。
しかし、どこまでも丁寧かつリアルに描かれた感情表現と映画のような演出のおかげで”ありがちな漫画感”は一切ありません。
まるで芸術作品を堪能しているかのような感覚に陥る作品です。
本作品は、あまりの完成度の高さに人気が沸騰しアニメ映画化もされました。
すると、BLアニメとしては異例の興行収入2億円突破を果たし「BLの金字塔」とも呼ばれるまでになったのです。
少年同士の敏感な感性がここまで繊細に描かれた漫画はそうありません。
漫画レビューサイトでも、ストーリーの良さ・作品全体の美しさを絶賛する声ばかりです。
若さゆえのピュアさと色気がマッチした”神作品”をどうぞ手に取ってみてください。
まとめ
BL作品の中でも、初心者が読みやすいものをピックアップして紹介してまいりました。
異性同士の恋愛では感じられない甘酸っぱさ・綺麗さ・刺激がBLには詰まっています。
今回紹介した作品は、どれも読みやすくBLの魅力がギュッと濃縮されたものです。
「最初にどれ選んでいいかわかんない」と悩んでいるかたは是非参考にしてくだれば幸いです。
さあ、あなたもBL沼へお入りになってはいかがでしょう?